株式会社○○製作所
代表取締役 山田 太郎
"ものづくりの先に、人がいる。"
創業の原点——"誰のために働くのか"を問い続けた日々
——創業のきっかけを教えてください。
山田氏: もともと大手メーカーで10年ほど働いていたんです。技術力には自信がありました。でもある時、自分がつくっているものが誰の役に立っているのか、まったく見えなくなった。組織が大きすぎて、お客さんの顔が見えない。
それで、32歳の時に独立しました。最初は自宅の一室から。妻には相当心配されましたね(笑)。
——最初は苦労されたのでしょうか。
山田氏: もちろん。最初の1年は売上ゼロの月もありました。でも、ひとつだけ決めていたことがあるんです。"目の前のお客さんが本当に困っていることを、本気で解決する"。それだけはブレなかった。
“うちの社員が辞めたいと言ってきた時、僕は必ず2時間話を聞く。それで辞めるなら仕方ない。でも、話を聞いたら解決することのほうが多いんです。”
社員と打ち合わせ中の山田社長。現場との距離の近さがこの会社の強みだ。
社員は家族——離職率2%の組織づくり
——御社の離職率が非常に低いと聞きました。
山田氏: うちの社員が辞めたいと言ってきた時、僕は必ず2時間話を聞くんです。それで辞めるなら仕方ない。でも、話を聞いたら解決することのほうが多い。
結局、人は"聞いてもらえた"と感じるだけで、気持ちが変わるんですよ。技術を教えるより、まず話を聞く。それがうちの文化です。
——具体的にどんな取り組みをされていますか?
山田氏: 毎月1回、全社員と30分ずつ面談しています。120人いるから、月の半分は面談ですよ(笑)。でも、これをやめるつもりはない。社員の顔を見て、声を聞いて、初めてわかることがある。
創業時から使い続けている旋盤の前で。"この機械が原点です"と語る。
次の40年へ——"いい会社"であり続けるために
——これからの展望を教えてください。
山田氏: 正直に言うと、売上を2倍にしたいとか、そういう目標はないんです。それよりも、"ここで働いてよかった"と社員が思える会社であり続けたい。
お客さんにも、取引先にも、地域にも、"あの会社はいい会社だよね"と言ってもらえる。それが一番の財産だと思っています。
——最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
山田氏: うちに興味を持ってくれたなら、まずは工場を見に来てください。きれいなパンフレットよりも、実際の現場を見てもらうのが一番です。社員が生き生き働いている姿を見れば、うちがどういう会社か、すぐにわかると思います。
創業時から使い続けている旋盤の前で。"この機械が原点です"と語る。